★毎年,節分には、星まつりを開催いたします。
★福井大仏観音・西山光照寺 <家内安全・厄払い等に祈願>ご希望のお方は、お申し出ください★
福井大仏住職ブログ http://oshou-fkdbt.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-b176.html
福井大仏 住職 |
「福井大仏観音・西山光照寺<本殿>」 福井大仏観音・西山光照寺 |
福井県福井市花月1丁目1-26 0776-24-3869 FAX 0776-25-6630 |
http://oshou-fkdbt.cocolog-nifty.com/blog/2024/11/post-696101.html | |||
---|---|---|---|
令和6年11月の行事:天台会
|
当山の年間行事しめくくりの法会です。 この法会では天台大師ご和讃を奉読します。 昨年から新型感染症の扱いが5類に移行していますので、以前のように、お斎を挟んで午後に天台大師和讃を奉読します。 感染症対策を怠ってはいけませんので本堂内ではマスク着用をお願いいたします。 日本国内(北陸地方)では大地震と水害の大災害が発生しました。 (被害に遭われた方々には心からお見舞いを申し上げます。) 被災した身近な人々、苦難に遭う人々のために何をすべきか、私達はその自覚を問われています。 被災地ではライフラインが甚大な被害を受け、長期間、孤立する地区が多数ありました。 一方、中東、東欧の紛争は未だ終息が見られず、 特に中東の紛争地では多くの人々が生活の支援を受けることが出来ず苦しんでいます。 国内の大災害の被災の様子が報道されるのを見ながら、紛争地で苦しむ人々の姿が二重写しのように心に浮かびました。 海外の紛争を他人事のように考えていなかったか、いま私達は自省すべき時にいるのでは無いかと思います。 さて、天台大師が活躍された当時は数十年間に王朝交代が何度も起こる、大きな歴史のうねりの中にありました。 天台大師がお生まれになった当時は南北朝時代(南朝の「梁」) で中国はいくつかの国に分かれていました。 大師は「梁」が「陳」に滅ぼされ、王朝が変わる混乱を目の当たりにされ、栄枯盛衰に無常を感じ出家を決意されたと伝えられています。 大師が悟りを開かれた頃は「陳」の時代でしたが、やがて「隋」に王朝が変わります。 大師はそれぞれの王朝の王さま達から篤い帰依を受けました。 陳の時代、大師が都のお寺で説法をされていた時、陳の皇帝が高僧を介して 「仏は本当におられるのか。仏の知恵はこの世に一体どのように現れているのか。」 このように質問をされました。 絶大な力を持つ皇帝も、権力の奪い合いや他国との争いが絶えない時世に苦悩し、このような問が発せられたのだと思います。 大師はこの質問に対し次のようにお答えになりました。 「この世はこころを映し出した世界であり(仮)、この世には人間の欲によって乱された不安定な姿と、 仏の慈悲のこころ(空)を映し出した安らぎに満ちた姿の二つの姿が現れています。 この正邪の区別をつける方法が中道の法です(中)……。」 平成27年の天台会 そして天台大師は慈悲の心を理解し生活に顕すこと(王であれば政治にこれを活かすこと)を説かれたそうです。 (空仮中の三諦、注1) 公平で偏らない「中道」を理解し生活の中に活かすことは、慈悲の心を育むことに繋がって行きます。 「世界はひとつ、人類は皆きょうだい」(注2) 少し脱線しているかも知れませんが、昭和40年代から50年代にかけて、この言葉がTVCMに盛んに流されていた事をふと思い出しました。 この言葉の意味に思いをめぐらせて見ると「公平で偏らない中道の心」に深く通じていることが理解できます。 当時(昭和40、50年代)は平和で豊かな時代で、私もそうでしたが、この言葉の重みを理解していた人は少なかったのではないかと思います。 この言葉は人間の理想のあり方を表していますが、これを形に表すための努力を私達は怠っていたのかも知れません。 人々の利己心が極まり、争いと闘争の困難を治められなくなっている今、この言葉の真意に目を向けるべきでは無いかと思います。 令和6年11月18日 西山光照律寺 住職 (注1) 一般の仏教解説書の中には“空”を「空虚な実態の無い物」と記しているものがありますが、 ここでは「物質世界(色界)の営みを支えている慈悲のこころの世界」という解釈を採用しています。 ”仮”は因縁因果によって変化変滅が繰り返されている「この世」を意味しますが、「この世」は自然法則によって秩序付けられている世界でもあります。 この法則を成り立たせている存在こそ”空(慈悲のこころの世界)”と言うべきでしょう。 (注2)「世界はひとつ……」と書きましたがTVCMでは「世界は一家……」としていたかも知れません。 現代では「家」は愛情で結ばれた家族が営む社会の基本単位ですが、日本の封建時代では「家」によって大名家の下で運営される武士団の組織を表す場合がありました。 現代では誤解は少ないと思いますが、上の本文のように記しました。 「地球はひとつのいのち、人類は皆きょうだい」 こちらの方が仏教(中道の教え)の理解により近いと思います。 |
---|
|
|
|
福井大仏・西山光照寺・マップ 家内安全・厄払い等に祈願 ご希望の方はお申し出てください 福井大仏観音 西山光照寺 電話0776-24-3869 FAX0776-25-6630 |